転職エージェントがやめとけといわれる理由とは?
広告を目にすることも多い転職エージェント。
条件に合った転職先を探してくれたり、転職活動のサポートをしてくれたりと便利なように見えますが、ネット上では「やめとけ」「使えない」などの意見も散見されます。
この記事では、転職エージェントが「やめとけ」と言われるはなぜか、転職エージェントを利用するメリットはどのような点にあるのかについてご紹介します。
あくまでも転職するのは自分自身ですから、転職エージェントについてもよい点・悪い点をよく把握することが大事です。
この記事を参考に、転職エージェントとの関わり方について考えてみましょう。
目次
転職エージェントが「やめとけ」といわれる理由
転職エージェントが「やめとけ」といわれる理由にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、5つの理由をご紹介します。
理由①レスポンスに時間がかかる場合がある
転職エージェントが「やめとけ」と言われる理由の1つ目は、レスポンスに時間がかかる場合があることです。
情報がどんどん更新される転職市場において、レスポンスの早さは重要です。
応募の意志を示しても、キャリアアドバイザーの動きが遅いことによってチャンスを逃すこともあるかもしれません。
また、メールを送っても何の返信もないと、キャリアアドバイザーが自分のメールを見てくれているのか不安になることもあるでしょう。
一方、すぐに答えがもらえなくても「確認します」の一言返信があれば安心できます。
転職希望者の立場に立ってすぐ動ける、すぐ連絡がくる転職エージェントを探しましょう。
理由②希望に合わない企業を紹介される
転職エージェントが「やめとけ」と言われる理由の2つ目は、希望に沿わない企業を紹介されることがあることです。
転職先に求める条件を伝えているにもかかわらず、それに合わない求人情報を紹介されると、「何のために転職エージェントに登録したのだろう」と感じてしまいます。
希望条件に合わない企業を紹介される理由は、2つ考えられます。
まずひとつ目は、転職希望者が出した条件には合わないけれど、キャリアアドバイザーがカウンセリングの情報等を見て、「これは紹介してみる価値がある」と感じているから紹介したケース。
そして、ふたつ目は、とにかく早く転職させようとキャリアアドバイザーが手当たり次第紹介しているケースです。
残念ながら中にはそのようなキャリアアドバイザーもいるのが現実です。
希望に沿わない企業を紹介された場合には、なぜその企業を紹介するに至ったのか質問してみましょう。
返ってきた答えで、どちらのパターンで紹介されたのか推測できるはずです。
あまりに意に沿わない企業を、腑に落ちない理由で紹介されるようであれば、その転職エージェントの利用を取りやめてもよいかもしれません。
理由③キャリアアドバイザーとの相性が悪い場合がある
転職エージェントが「やめとけ」と言われる理由の3つ目は、キャリアアドバイザーとの相性が悪い場合があることです。
もちろんキャリアアドバイザーはどの転職希望者に対しても同じように接するのが基本です。
ただ、キャリアアドバイザーも転職希望者も人間なので、どうしても相性の良い悪い、考え方の合う合わないがあります。
キャリアアドバイザーの利用を申し込んだからといって、必ずその人を経由して転職しなければならないわけではありません。
どうしても合わない、ということであれば、キャリアアドバイザーの変更、もしくはそこの転職エージェントの利用の停止を検討してもよいのではないでしょうか。
理由④自分のペースで転職活動を進められない
転職エージェントが「やめとけ」と言われる理由の4つ目は、自分のペースで転職活動を進められないことです。
転職エージェントは「転職」のエージェントですから、利用者の多くは仕事をしながら転職活動をしています。
また、やらなくてはならないことも転職活動だけではありません。
その一方で各転職エージェントのキャリアアドバイザーの人数は限られており、転職志向の高い人を優先して動きがちです。
カウンセリングの段階で転職志向が低いと判断されると情報がくるのが後回しになったりする可能性があります。
危険なのは、結果として転職エージェントからの連絡を中心に転職活動を進めることになるケースです。
「どうしても今すぐ転職したいわけではないのに転職活動が生活の中心になっている」と感じたり、「転職エージェントからの連絡には早く返信しなくては」とプレッシャーを感じたりして、転職活動がストレスになることがあります。
転職活動がストレスだから転職活動自体を辞めるという悪循環にならないよう、自分のペースで動けるようにしましょう。
理由⑤電話・メールが増える
転職エージェントが「やめとけ」と言われる理由の5つ目は電話やメールが増えることです。
転職エージェントに登録すると、案件紹介の電話連絡やメールがひっきりなしに来ます。
これをストレスに感じる人も少なくありません。
転職エージェントのサイトのマイページから配信ペースを落とすよう設定し直したり、キャリアアドバイザーに電話の本数は少なめにして欲しい旨を伝えたりすることで改善される可能性があります。
転職エージェントを利用するメリット
ここまで転職エージェントが「やめとけ」と言われる理由を5つご紹介してきました。
それでも転職エージェントを利用する人が多いのは、「やめとけ」と言われる理由をカバーしてさらに魅力を感じるだけのメリットがあるからです。
ここでは、転職エージェントを利用するメリットを5つご紹介します。
メリット①無料で利用できる
メリットの1つ目は、無料で利用できることです。
転職エージェントは、基本的に求人を出している企業に人材を紹介し、その人が入社して定着して仕事を続けることで報酬を得ています。
ですから転職希望者から利用料をとっていません。
そのおかげで転職希望者は、無料で履歴書や職務経歴書のチェックをしてもらったり、希望に合う求人情報を教えてもらったりできるのです。
自分で情報を探したり、履歴書や職務経歴書を書くポイントを調べていたりしたら、非常に時間がかかります。
それを無料で代行してもらえるのは、大変に嬉しいサービスです。
これを利用しない手はありません。
メリット②調整を代行してもらえる
メリットの2つ目は調整を代行してもらえることです。
転職エージェントを通じて転職活動をする場合、企業とのやりとりは基本的に転職エージェントのキャリアアドバイザーが行います。
面接等の日程調整もキャリアアドバイザーが行いますし、内定が決まった場合の入社日の調整や、給与や諸手当等の条件面の確認や交渉もキャリアアドバイザーが行います。
転職希望者と企業の担当者が直接やりとりをするわけではないため、遠慮せずに聞きたいことを聞ける環境になります。
メリット③アドバイスが聴ける
転職エージェントを利用するメリットの3つ目は、アドバイスが聴けることです。
転職に関する相談は職場の人にはしづらいもの。
また、友人に相談するにしても、どうしても情報が転職希望者側にたったものになり、フラットな視点からのアドバイスは得づらいです。
その点、転職エージェントの担当者は当該案件に関する情報をきちんと精査した上で第三者の視点からアドバイスをくれます。
第三者の視点からのアドバイスは貴重なので、これは転職エージェント利用者ならではのメリットと言えるでしょう。
メリット④非公開求人を紹介してもらえる
転職エージェントを利用するメリットの4つ目は、非公開求人を紹介してもらえることです。
非公開求人とは、求人サイトや求人誌には載らない、限られた転職エージェントにしか流れてこない求人情報です。
各企業と転職エージェントは、人材の紹介を通じて太いパイプを持っています。
それまでに優秀な転職希望者を何人も送ってきた転職エージェントの実績を見込んで、「ここに頼めばいい人材を紹介してくれるだろう」ということで紹介の依頼が来るのです。
非公開求人は条件もいいことが多いです。
そのような求人を紹介してもらえる可能性があるのは、多くの転職希望者を支援してきた転職エージェントならではであると言えるでしょう。
メリット⑤アフターフォローを受けられる
転職エージェントを利用するメリットの5つ目は、アフターフォローを受けられることです。
具体的には、内定が決まった後入社日までのフォローです。
条件面での交渉もしてくれるのは先にも述べた通りですが、それ以外にも社内風土や準備しておいた方がいいことなど、転職希望者が万全の準備で入社日を迎えられるようフォローしてくれます。
それから、入社した後、会社に馴染むためのフォローアップもしてもらえます。
また、もし提示された条件とギャップがあったり、聞いていた話と違う業務をさせられたりした場合の交渉もキャリアアドバイザーが行ってくれます。
条件面などについて自分一人で企業と戦うのは心身ともに疲れます。
そういったフォローが受けられると知っているだけでも心強いです。
転職エージェントを活用するコツ
では、転職エージェントをうまく活用するにはどうしたらよいのでしょうか。
複数の転職エージェントに登録する
まずは、複数の転職エージェントに登録しましょう。
複数の転職エージェントに登録してはいけないという決まりはありませんし、実際に転職エージェントを利用して転職した人の多くが2社以上を利用しています。
転職エージェントには幅広い職種を扱う「総合型」と、飲食、ITエンジニア、医療などの業種に特化した「特化型」があります。
おすすめは総合型と特化型を組み合わせて、最終的に2、3社に絞ること。
転職エージェントによって強みを持つ分野も違いますし、集まる求人情報も異なります。
複数の転職エージェントに登録することで、多様な意見を聞くこともできます。
また、相性のいいキャリアアドバイザーを見つけやすくなります。
ただし、複数の転職エージェントから同じ求人がきた時にはどこか一社に絞ってエントリーしてください。
複数のエージェントからエントリーすると、トラブルを招きますし内定取消という事態もあり得ます。
相性の良いキャリアアドバイザーを探す
続いて、相性の良いキャリアアドバイザーを探すことです。
話をよく聞いてくれて、コミュニケーションが円滑なキャリアアドバイザーがいる転職エージェントを見つけ出すためにも、複数の転職エージェントに登録してみることをおすすめします。
相性が合わないな…と感じるようなら、早めに辞退することをおすすめします。
希望条件を明確にする
転職エージェントに求人紹介を依頼する際には、まず自分の考えている希望条件を明確にしましょう。
その上で、優先順位をつけておくと、担当キャリアアドバイザーも求人情報を紹介しやすくなります。
転職エージェントをうまく「活用」しよう
この記事では、転職エージェントが「やめとけ」と言われる理由や転職エージェントを利用するメリットについてご紹介してきました。
転職エージェントそのものが悪いのではありません。
転職エージェントの得意とする業種と転職希望者の希望する業種とのずれ、担当者との相性の問題や、担当者と自分の転職活動に対するスタンスの違いなどによって、マイナスに感じられることもある、ということです。
ですから、自分が主体的に転職活動に関わっていくことで、マイナス面を打ち消すことは可能です。
転職エージェントはうまく使えば、自分では気づいていなかった強みに気づけたり、書類作成時のポイントを教えてもらえたりと転職活動の有効なツールになります。
確かに転職エージェントは転職のプロですが、実際に転職するのはあなた自身です。
自分の気持ちを大切に、転職エージェントをひとつの転職活動のツールとして「活用」することで、転職活動の成功に繋げられるはずです。