転職エージェントに応募書類の添削だけ依頼できるのか解説
転職エージェントを利用するメリットに必ずといってもいいほど挙げられている「応募書類の添削」。
自分が挑戦したいと思った求人が、転職エージェント経由では募集されていないけれど、応募書類添削サービスを受けたい場合にはどうしたらよいのでしょうか。
転職エージェントから仕事の紹介は受けずに、自分で見つけた求人への応募書類を添削だけしてもらうことは可能なのでしょうか。
この記事では、転職エージェントに応募書類の添削だけを依頼することは可能なのか、転職エージェントに応募書類の添削だけをお願いするメリット、応募書類の添削だけをお願いする場合の注意点などについてお伝えします。
転職エージェントをうまく活用することで、転職活動を成功につなげていきましょう。
目次
転職エージェントに応募書類の添削だけ依頼できる?
転職エージェントは、転職希望者と求人を出している企業をマッチングさせ、企業の希望に合った転職希望者を入社させることで報酬を得ています。
より効率的に転職希望者を支援する方策のひとつとして応募書類の添削があります。
転職エージェントからの仕事の紹介は受けないけれど、応募書類の添削だけをしてもらうことは可能なのでしょうか。
答えとしては、「転職エージェントによって異なる」です。
転職エージェントによっては、仕事の紹介、合格した場合の就業を条件に応募書類の添削をしているところもあります。
一方、転職希望者が必要と考えるサービスだけを受けられる転職エージェントもあります。
仕事の紹介を受けずに添削を依頼する場合には一人1回というところもあり、対応は転職エージェントによって異なるので、利用を考えている転職エージェントのキャリアアドバイザーに確認するのが一番です。
また、仕事の紹介を受けた場合には紹介先の企業の特徴まで考慮してアドバイスが受けられるのに対し、仕事の紹介を受けずに応募書類の添削を受ける場合には一般論に止まる部分があることは理解しておきましょう。
また、転職エージェント以外にも、ハローワークなどでも応募書類の添削は受けられます。
転職エージェントに応募書類の添削だけを依頼するメリット
転職エージェントに応募書類の添削だけを依頼するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、4つのメリットをご紹介します。
メリット①書類の書き方を学べる
最初にご紹介するメリットは、書類の書き方を学べることです。
応募書類は、自分のスキルや経験を説得力を持ってアピールすることが大切です。
採用担当者が一読して「会ってみたいな」「話をしてみたいな」と感じるように、わかりやすく客観的に見てわかりやすいように書くことを心がけましょう。
転職エージェントに応募書類を添削してもらうことで、「まずスキルのレベルを簡潔に述べ、その後にその裏付けとなる経験や実績を数値化して述べる」など効果的でわかりやすいアピールの方法を教えてもらえます。
転職エージェントのアドバイスに沿って応募書類を手直しすることで、応募書類の質が上がり、書類選考を通過できる可能性が高まるでしょう。
また、書類の書き方を身につけることで、今後また転職エージェント経由では募集していない求人に応募したいと考えた場合に、自分の力である程度のレベルの応募書類が作れるようになります。
メリット②客観的な意見やアドバイスをもらえる
続いてご紹介するメリットは、客観的な意見やアドバイスをもらえることです。
応募書類を作成する時には自分自身に関することを述べるため、どうしても主観的になりがちです。
また、資格や経歴、スキルに関して、世間一般からの評価と自己評価が一致しない場合もあります。
企業側が求めている情報が抜け落ちているということもあるかもしれません。
転職エージェントに応募書類を添削してもらうことで、「これはこの業界では非常に重要なスキルだからもっとアピールするべきだ」「この資格はこの業種では重宝されるからもっと前面に押し出そう」などといった、客観的な視点から見たあなたのアピールポイントを教えてもらうことができます。
また、必要な情報が過不足なく記載されているか、チェックしてもらうこともできます。
企業から求められている情報を的確に盛り込むことで、書類選考を通過できる可能性が高まります。
メリット③企業目線での意見を受けられる
さらに、企業目線での意見を受けられることも大きなメリットです。
転職エージェントの担当者は、転職市場の動向や業界の動きに精通している人ばかりです。
どのような人材に対するニーズが高まっているのかも把握しているため、企業の採用担当者の目線にたったアドバイスを受けることができます。
企業がどのような人材を求めているか、求人情報以外の情報を得られるチャンスはなかなかないので、企業目線での意見を受けられることは大きなメリットです。
メリット④効果的な伝え方を教えてもらえる
最後にご紹介するメリットは、効果的な伝え方を教えてもらえることです。
応募書類には自分の強み、アピールポイントをたくさん盛り込みたいと考える方も多いでしょう。
しかし、アピールしたいという気持ちが先走るあまり、結局何を一番伝えたかったのかよくわからない選考書類になってしまっているケースが多く見られます。
転職エージェントに応募書類を添削してもらうことで、企業から高く評価してもらえそうなアピールポイント、本人は自信を持っているけれど転職市場においてはさほど戦力にならないポイントを取捨選択できます。
高く評価してもらえそうなアピールポイントを理路整然と述べることで、わかりやすく採用担当者にアピールする応募書類に仕上げることができます。
効果的にアピールできるスキルを知ることは、応募書類の質を高めるだけでなく、面接対策としても有効です。
転職エージェントに応募書類の添削だけ依頼する際の注意点
魅力的な点も多い転職エージェントの応募書類添削ですが、完璧なものではありません。
転職エージェントに応募書類の添削だけを依頼する場合に、どのような点に注意すればよいのでしょうか。
選考通過を保証するものではない
まずは、転職エージェントに応募書類を添削してもらったからといって、選考通過が保証されるわけではないということです。
転職エージェントの応募書類添削は、応募書類のブラッシュアップだと考えましょう。
確かに、企業の採用担当者の目線や、転職市場の動向などを踏まえたアドバイスはもらえ、書類選考を通過する可能性は高まります。
しかし、100%ではありません。場合によっては、転職エージェントの応募書類添削を受けたけれども、書類選考通過は叶わなかったということも起こり得ます。
それが転職エージェントは詳細を把握していない求人案件ならなおのことです。
応募書類の使いまわしができない
続いて、応募書類の使いまわしができないことに注意しましょう。
応募書類は、応募する先の企業研究、業界研究を経て書かれているはずです。
当然、添削も求人情報を出している企業が属する業界や企業の実情に合わせて添削されます。
ある求人には強くアピールできる強みが、別の求人にはさほど響かないということもあり得ます。
書類の使いまわしはすぐに気づかれるものです。使いまわしだと判断されれば、書類選考に通過するのは難しいでしょう。
手間を惜しまず、別の求人に応募する場合にはきちんとその求人をかけている企業を研究し、その企業、その業界に合った応募書類を作成しましょう。
相性の悪い転職エージェントもいる
転職エージェントも人間が提供するサービスなので、時には相性が悪くてなかなか思うように話が通じないということもあるでしょう。
ひとつの転職エージェントに固執するのではなく、相性が合わないと感じたら別の転職エージェントに切り替えるなど、臨機応変に対応していきましょう。
転職エージェントに応募書類の添削だけを依頼する際のポイント
転職エージェントに応募書類の添削だけを依頼する際には、どのような事前準備が必要になるでしょうか。
事前準備をきちんとしておくことで、1回の添削でも書類の完成度がぐんと高まります。
添削してもらうための応募書類を作るだけでは準備は終わりません。
応募書類を添削するための質問やアドバイスを受けた際に、今の時点ではこのようになっていると明確に答えられることで、添削のための時間をより濃密で質の高いものにすることができます。
あらかじめ応募書類を作成しておく
当然のことではありますが、応募書類は添削の前に作成しておきましょう。
「何を書くのかアドバイスをもらってから書けばいい」「一緒に作って貰えばいい」と考えて、応募書類を準備しない人も中にはいるようです。
しかしそれでは、応募書類の添削に用意されている時間の大半を応募書類の作成に費やすことになり、応募書類の叩き台ができたところで添削が終わってしまいます。
何より「あなたの」応募書類ではなくなってしまいます。実際にその書類とともに選考に臨むのはあなた自身なのですから、まずは下手でもなんでも自分で考え、自分の言葉で応募書類を作ってみましょう。
例えそれが拙いものだったとしても、転職エージェントの担当者は添削をするのが仕事ですから、叩き台となる応募書類をバカにしたりはしないはずです。
疑問に思ったことを書き出しておく
続いて、書類を作成する中で疑問に思ったことは書き出しておきましょう。
「ここはどのように書けばいいのだろうか」「これはどういうことだろうか」「この業界のトレンドと自分の強みをどう繋げればいいのだろうか」と、応募書類を作りながら疑問が色々出てきたのではないでしょうか。
書類を作成する中で生まれてきた疑問を書き出しておくことで、限られた時間の中でなるべく多くの疑問を解消することができます。
疑問が解消できれば、応募書類のブラッシュアップや、業界理解を深めることができます。
キャリアプランを明確にしておく
今回添削を受ける応募書類の提出先だけでなく、もっと長いスパンでの自分のキャリアプランを明確にしておきましょう。
自分は将来このように働きたいと考えている、このようなことで社会貢献しようと考えているという将来のビジョンを明確にしておきましょう。
また、その将来のビジョンを実現するために今回の転職がなぜ必要なのか、今回応募する企業に転職することが将来のビジョンを実現する上でどう影響するのかについても自分なりに考えをまとめておきましょう。
そのことで、転職エージェントの担当者としても書類の添削がしやすくなります。
転職エージェントをうまく活用して応募書類を作成しよう
ここまで、転職エージェントに応募書類の添削だけを依頼することは可能なのか、転職エージェントに応募書類の添削だけをお願いするメリット、応募書類の添削だけをお願いする場合の注意点についてご紹介してきました。
応募書類の添削だけをお願いできる転職エージェントも中にはありますが、自社で紹介している案件と比べると落ちるのが添削の質が落ちるのが実情です。
これは、転職エージェントが手を抜いているということではなく、限られた情報の中で添削をするわけですから仕方がありません。
転職エージェントも万能ではないことを理解し、転職エージェントになんとかしてもらおうと考えるのではなく、自分自身が主体的に動きましょう。
主体的に取り組むことで、上辺だけではない自分の言葉が詰まった応募書類が作れるはずです。転職エージェントが提供しているサービスには、便利なものがたくさんあります。応募書類の添削もそのひとつです。
転職エージェントをうまく活用して転職活動を成功させましょう。